「こうあるべき」を手放した先のハローライフ
- 6 時間前
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ちょっと手に取った。
村上龍の「55歳からのハローライフ」。10年ほど前の本。
村上龍はあまり好きではないと思い込んでいて。
敬遠していた。
短編小説で、5つのストーリーから成っているもの。面白かった。
55歳くらいで一度、人生の終わりを迎えるということ。
人生100年時代には、2度人生を経験できるということね。
人は亡くなる前に、人生が走馬灯のように思い返され、もっとこうすればよかった、早くに気付いていれば、とか、人生を俯瞰して見れる状況がくるという。
小説のすべてのストーリーが1度目の人生の振り返りのようになっている。
内側での気づきや、感情の移り変わりがとても上手に描かれていた。
これまでの人生がいかに思い込みや既成概念にがんじがらめになっているか。
そして、そもそもの自分の人生の目的、人生観を考えさせられ、本当に大切なものに気付く、というものだった。
いろいろ、たくさん印象に残ったところはあったが、中でも次の2つが印象的でした。
2つ目の作品「空を飛ぶ夢をもう一度」
人生末期の複雑な状況の同級生の願いを叶えることに、なぜか全身全霊で取り組む自分。なぜなのか。
の部分の一節。
「無力感に押しつぶされて、何か大切なものを放棄しないための、最後の手段としての怒りだった。」
同級生の思いに強く共感したからでもなく、認められたいという承認欲求に似た思いからでもなく。
怒りの感情から。
社会や他人への怒りではなく、自分自身の中で湧き上がってくる怒りに似た感情がその原動力、ということ。
「怒り」という表現になぜかぐっときましたね。
4つ目の作品「ペットロス」
大切なペットを失って初めて気づくこと。
最後、夫と新しい関係性を築こうと、前向きな気持ちになるところで終わる。
これほどまでに、人は自分のことを分かっていないし、人のことも分かっていない、ということを思わされる。
私たちが見ている世界は、あくまで自分勝手なフィルターを通して理解しているんだということ。
常に忘れないようにしたい、と感じました。
この短編小説、10年近く前にNHKでドラマ化されていることも、今知りました。
当時は話題の本だったのですね。
私自身も、25年住んでいた家を手放して、新しいライフをスタートさせようとしています。
娘がとうとう都内で一人暮らしを始めました。
部屋の整理をしているところですが、想像以上に大変なものですね((-_-;)。


























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