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言葉の持つ力(言霊)


管理職になれば、特に意識します。

部下、上司、管理部門、取引先、業者。

部下には、前進するための目的や情熱を伝えねばならない。

上司、取引先、業者には、自分たちのやりたいことや欲しいものを手に入れるために結果を出すために、話をしなければならない。

そのために、どのような言葉を選んでどのような内容に組み立てるか、戦略をもって対応すべき。

お調子者なために、言わなくてもいいことを言ったり、あー今じゃなかった、というタイミングで伝えてしまったり。失敗は何度もあります。


2012年から10年以上、女性管理職向けに「心構え」について講演を続けています。

普段一緒に仕事をしている人達ではなく、初めて会う人達が相手のため、特に言葉を意識します。

初めての私の言葉に聞く耳をもってもらい、心に届くようにしなければならないからです。

その言葉は、私の表情、話し方に装飾されて、吐き出されるもの。

そして、誰に届けるか、ということ。

毎回、どういう方々なのか、どんなバックグラウンドがあるのか等、自分なりに調査したうえで、原稿を作成します。

原稿を作りながら、自分の思いに熱がこもってきて、不思議と自分なりの言葉が降りてきます。

言葉は、私そのものとして、熱をもって重量をもって、吐き出されていきます。

それが届いたと確信できることが毎回の達成感やりがいです。


自分から出た言葉は、自分の脳にも影響を与えるという実体験があります。

とても苦手で(正直嫌いな)上司と巡り合ったことがありました。でも、自分はここで何とかこれを乗り越えなければならない。

自分の中で、その上司のことを悪く言うことを禁止しました。部下や同僚に対しても。彼らが悪く言ってもそれにのらないように。

そして、逆に褒めることをしました。「こんないいところがあるんだ」とか「さすがだった」とか。それを続けていると、いつの間にか本当にさすがだなぁと思うような部分が目について、当初の嫌な感情から解放されることとなったのです。

自分の口から出る言葉は、知らぬ間に自分の脳を洗脳していくのです。

結局、その人は、その後ずっと私を応援してくれた最大の支援者となりました。


もうひとつ。

入社して以来尊敬していた有能な幹部の方が、ある部下を何かと褒めて、褒め抜いていたんです。

昇格も続けていて、我々から見ると、それはやり過ぎだろう、と、扱いに不公平さを感じていました。

しかし、ある頃から、その褒め言葉は、当たり前のこととして、皆の中に存在していきました。

その人はちゃんと役をもって、それなりの仕事をしていたのです。

言葉の力が、組織風土そのものに変化を与えたのか、私たちの固定概念が邪魔していたのか、その両方かもしれません。


世界的ベストセラーとなった「ザ・シークレット」。2006年には映画にもなりました。

「ザ・シークレット」が伝える「引き寄せの法則」。

自分の心が感謝と豊かさで満たされていると、勝手に運(自分のかなえたいこと)を引き寄せるというもの。

上司との関係を乗り越えた先にあったラッキーの引き寄せ。

言葉の力から思ってもいなかったことが引き寄せられる。

不思議だけど真実です。



奈良 東大寺の大仏 2023年4月27日

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